それなら、家にがんばってもらいましょう
長く暮らすなら高性能の家のほうが「安い」
老後の資金問題が話題に上っていますね。
老後が心配だから・・・節約しなくては。
家づくりの予算も、ぎりぎりに抑えるのが当たり前・・・
普通、そう考えてしまいますよね。
でもほんとうは・・・
老後が心配なら、家はそれだけ高性能にしておかなくてはいけません。
「なぜ? 高性能だと高いでしょ?」
その答えは、「はい」で「いいえ」です。
たとえば、手ごろなファストファッションを、とっかえひっかえ、シーズンごとに買い換えるのと、
それなりに値段はするけれどしっかりした作りのお気に入りの服を、大切に何年も着るのと、
どっちが節約になるでしょう?
<安物買いの銭失い>ということわざもありましたね。
家の場合も似ています。
あと、5年かそこらしか住まない予定であれば、
冬は暖房バンバン焚いて、夏も冷房ガンガンかけて、
そとの空気をあっためたり、冷やしたりする分が多くても、
まあ、いいんじゃないでしょうか。ほんとに、5年ほどなら。
でも、そういうつもりで新築やリフォームすることは、少ないでしょう。
なので、最初にかかる費用だけでなく、
その後、住み続けるにあたりかかる光熱費まで考え合わせて、
高いか安いか、考えなくてはいけません。
家は家族の「安全地帯」
家の役割はいろいろありますが、
絶対に外せないのは安全なシェルターとしての役割ではないでしょうか?
- 家自体が、頑丈で長持ち
- その中で、健康に快適に過ごせること
そのためには、
地震への備えも大事ですし、
外気温に大きく左右されるような家ではだめですよね。
そのために
設計・施工時点でチェックポイントは、
- 高気密
- 高断熱
- 自然素材
- パッシブ設計
- 効率のよい冷暖房
- 耐震等級
そして、忘れちゃいけないのは、
住み始めてからのメンテナンス費用です。
長年にわたって、厳しい自然環境から
生活を守ってくれるわけですから。
- 長持ちする素材か
- 機能が長持ちするか
たとえば、
当社ではあえてお勧めはしてませんが、
10年くらいで塗装し直すことになるような外壁素材は、
(特に、足場を組まないとメンテナンスできないような場所に使うときは)
将来出ていくお金を知ったうえで、選択しないといけません。
(よくお世話になっている美容院で、
「外壁をやり替えないといけないらしいんです。建てたらもうお金はかからないんだとばかり、思ってました・・・」
と話されているのを耳にしました。
<そうか、一般の方は、そういうことを知らずに、外壁を選んでしまうのか・・・>と思ったのでした)
こういうことをわかっていないと、
お得に建てたつもりの家が、実は金食い虫となって、
老後の生活資金を圧迫することになってしまいます。
上記のポイントをしっかり押さえれば、
- 健康寿命が長く(=生涯医療費が少ない)
- 夏も冬も温度差がなく快適(=光熱費もストレスも少ない)
- 家自体の寿命も長い(=構造の長持ち)(←耐震性は設計時点に要チェック)
結局、老後が安心な家になります。
ちょっと考えてみれば、当たり前のことなのですが、
間違いやすいので、
本当の節約につながるのは、どういう家なのか、
しっかり覚えておいてくださいね。
断熱性能は、いまでしたら、G2レベルを目指してください。
- 気密性能は、実際に測定しないとわかりませんので、気密測定をしてもらいましょう。
- 光熱費を比較するなら、年間の暖房負荷・冷房負荷で、比べましょう。
- 熊本地震での調査で、耐震等級3だった家は1%もありませんでしたが、すべてが無被害か小壊で、
地震後も住み続けられています。当社は、この耐震等級3を標準にしています。
全1971棟中、耐震等級3は14棟、そのうち12棟が無被害、2棟は小壊で、手直しで住み続けられている。